若い頃にやっていた、日興証券の投資信託・チャンスB号。私が投資信託に興味がなくなった原因ともいえる商品です。株式投資同様、投資信託はリスク商品です。しかし、当時の私は、ほぼ元本割れがない高利回り商品だと信じていました。
高利回りを期待しましたが、いろいろあって。
長期で運用した割には、ほとんど増えずに終わりました。「あぁ、こんな事なら、郵便局の定額貯金の方がマシだった」と後悔したくらいです。過去を振り返るシリーズ、日興証券・チャンスB号で運用した金額・期間を公開致します。
日興証券・チャンスB号 始めたきっかけ
- 投資初心者向けの商品だと思った
- 投資信託の中では、MMF同様、リスクの少ない商品だと思った
- 利回りがよい=貯金がわりになると思った
- 株式投資などのように銘柄選定で頭を悩まさずにすむと思った
- プロに資産運用をお願いできる事が魅力的に思えた
- 解約や出金がしずらい=強制的に貯められると思った
日興証券・チャンスB号 金額・保有期間・利益
- 金額:880,000円
- 期間:8年ちょっと
- 利益:6,000円
※10円以下切り捨て
日興証券・チャンスB号の感想と反省
目論見書を見ると、投資信託は元本保証の商品ではないと書かれています。しかし、MMF、公社債投信などは、投資信託の中でも比較的安全性が高いとされていましたし、実際に私は、チャンスB号を始める前は、MMFと公社債投信に毎月1万円ずつ預けていましたが、元本割れは一度もありませんでした。
だから、チャンスB号に関しても、ほぼ元本割れリスクがない商品だと信じていたのです。
利回りがよいという事で、貯金がわりに・・・と思って始め、トータル8年預けました。しかし、8年間も運用したのに6,000円しか増えませんでした。
というのも、チャンスB号には、アメリカのエンロン債が運用対象として組み込まれていたからです。エンロンショックで投資信託の多くが元本割れしました。(参考:エンロン - Wikipedia)
素人である私が運用するよりも「金融のプロに資産運用を任す事ができる投資信託の方が安心感がある」と、当時の私は思っていたのですが、この件で「プロが運用しようが、自分で運用しようが、下がる時には下がるのだ」という事を学びました。
しかも、私は、投資信託の中身について確認していませんでしたよ。
もっとも、例え中身を確認していたとしても、エンロンショックは、避けようがなかったのでは・・・と思います(笑)。
ちなみに、エンロンショック後は集団訴訟となり、和解金が支払われる事が決定したのが2011年。和解金が支払われるのは、繰上げ償還を拒み、満期まで持ち続けた人達に対して、です。MMFを途中解約した人やチャンスB号を繰上げ償還した人は、和解金の対象外です。想定していた利回りが得られず、私としては被害者のような気持ちでしたけどね・・・仕方がありません。
あのとき慌てて解約せずに満期まで持ち続けていれば、和解金が多少なりとも貰えたんだ・・・と後で思いました。しかし、それは結果論です。和解金が貰えるかどうかもわかりませんでした。実際に支払が決定したのも、10年近く経ってからですしね。
過去には戻れない。
だから、これはこれで、勉強代だと思います。
余談ですが、この件で、外資や外国企業に対しての印象は、確実に悪くなりました。
日興証券チャンスB号・解約後のお金の行方
日興証券・チャンスB号で運用していたお金は、この後、全額株式投資の元手として投入しました。とりあえず、マイナスにはならなかった事もあり、私の中では、「利息がほとんどつかない貯金扱い」です。
一方で、投資信託の失敗談でもあるという・・・。思い出深く、そして、考えさせられた商品が、チャンスB号なのです。
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